電子契約導入レビュー – 要は相手次第

※以前noteに書いていた記事を移動してきました。

どうもこんにちは。
このマガジンでは、共同で会社を創業し、役員を務める私が、ひよっこながらも会社を運営することで学んだ知識・経験をシェアしていきます。たまに「これだけ調べても分からなかった」こともシェアしたいと思います。

今日のテーマは「電子契約」です。

第1回となる、今回は「電子契約」についてお話したいと思います。
私が勤める会社では、今年の4月から電子契約を導入しました。きっかけはやはり、新型コロナウイルスの感染拡大です。

ソフトウェアの開発を主とする弊社は、多くの業務をリモートで行うことができましたが、どうしても「印鑑を押す」という行為は物理的で、かつ印鑑は自宅には持ち帰れませんので、契約書に関する業務(印刷〜押印〜郵送)は全て出社して行っておりました。

そのような状態を気分良く思っていなかったところ、GMOさんの「GMO電子印鑑Agree」が1年間の無料利用キャンペーンを行っているのを発見。顧問弁護士に確認を取った上で、導入しました。 電子契約の電子署名・サインは GMO電子印鑑Agree GMO電子印鑑Agreeは、法的に有効なクラウド型の電子契約サービス(電子署名・サイン)です。 www.gmo-agree.com

ちなみにGMOさんのを使っているのは「無料だから」かつ「GMOさんのサービスなら安心だろう」の2点です。
弁護士ドットコムさんが運営する「クラウドサイン」が有名でシェアも大きいと思います。両サービスの間に大きな違いはないというか、サービスの性質上、違いが生じるものでもありませんので、どちらを使っても良いでしょう。

現在は1年間の無料利用期間中なのですが、この記事では「実際にお金を払って利用するにはどうか?」という観点で書いていこうと思います。

利用シーン

まず、弊社の利用シーンとしては、主に取引先の企業・個人のうち、小規模な企業を相手にする契約書で利用しております。弊社からお声かけする形で、先方の窓口が社長である場合に利用することが多いです。
いちばん多いのは、弊社の業務を手伝っていただいている個人事業主の方との秘密保持契約や業務委託契約ですね。

よかったところ

・契約書業務が圧倒的に楽であること
・収入印紙が必要ないこと
・管理コストが低い(場所を取らないし紛失もしにくい)

よかったところは上記の3点です。

まずは、紙で契約書を作成するよりも電子で済ませた方が楽です。「圧倒的に楽」。
契約書って地味にめんどくさいんですよ。印刷して、製本して、押印して、送付状作って、封筒に入れて郵便局に持っていく。あるいはレターパックを買ってポストへ。その中でも「製本は綺麗にできているか?」とか、「印鑑は滲んでいないか」とか、細かいところにも気を使うわけです。
そういった細かいストレスから解放されます。素晴らしいことです。     

また、契約書のうち、金額の発生するものには収入印紙を貼らないといけないんですよ。取引金額に応じてで、3桁万円だと数千円、4桁万円だと2万円以上の印紙を契約書に貼らないといけません。
それが、電子契約になると(なぜか)印紙は必要なくなります。これによって印紙を買う手間、貼る手間も、および印紙代が要らなくなるのです。
月によっては、サービスの利用料を上回る印紙代の節約になることもあります。

あとは保管に場所を取りませんし紛失の可能性も極めて低いでしょう。

という感じで、基本的には電子契約は「快適でサイコー」です。使えれば。

よくないというか、限界点

これは電子契約が良いとか悪いとかいう話以前の問題です。

弊社の場合、というか、多くの中小企業・ベンチャー企業にとって、契約の主導権は取引先企業にあるケースが殆どだと思います。
弊社も売上の殆どを、弊社より規模の大きい企業からいただいており、それぞれの契約は、相手型ベースで行っております。

そうなると、取引先が紙なので、結局紙ベースで契約業務を行うことになるのです。まだまだ電子契約の普及率は高くなく、特に大企業はスイッチングコスト(紙から電子に変えるコスト)が莫大なので、普及も進みにくいだろうなぁと思います。

ちなみに前職のIT企業も契約は紙ベースでございました。

仕事を発注することが多い大企業から導入してください

今回のまとめとしては

・電子契約は確かに便利
・圧倒的に楽
・印紙代がいらないので、利用料を上回る節約になるかも
・管理コストも低い

というメリットがありますが、

・取引先企業の奴隷だとあんまり使えない

という、中小企業の限界もあります。

最終的には「毎月の利用料」と「毎月の取引・契約業務・印紙のコスト」との天秤になると思います。ただ、弊社の手伝いをしてくださる方からは好評なので、無料期間が終了しても利用していいかなーと思っています。

最後に言いたいのは、
「大企業の皆さん、お願いですから電子契約を導入してください。」ということです。それで救われる個人事業主・中小企業は多いと思います。

以上です。本日もありがとうございました。

捕捉:電子契約サービス間の互換性は?

この記事の投稿後、Twitter上で質問を受けましたので、ここに記載しておきたいと思います。

Q. 「クラウドサインとGMOの互換性はあるか?それぞれの電子契約を統一で管理できたら良いんだが…」

回答としては「当該機能は使ってもいないし、存在を確認したこともない。おそらくないのでは。」
GMOにあるエクスポートはデータをCSVに吐き出すものと、各契約書をPDFで吐き出すものです。そのため、電子記録のようなデータを相互に移動できる、という状態はまだ確認できていません。

黎明期でシェア争いも有象無象に起きているので、もう少し淘汰されないと相互移動は難しそうですよね。